

これがDXの真理なんだろうと思うわけです。
岡本: 顧客体験の向上を目指したのが始まりでした。DXを進めた意識はなく、また今回、完全非対面で手続きを完結できるのがアプリの特徴ですが、コロナ禍になってこの形を模索したわけでもありません。
小林: 最初からデジタルの活用やDXが念頭にあったわけではなく、顧客体験の向上を突き詰めた結果、そこに行き着いたわけですよね。

まさにこれ!!!ですよね。顧客体験を第一に考えると、自ずとやらなきゃいけないこと、変えなきゃいけないことが少しづつ見えてくるのではないかと思います。
岡本: 自分たちの仕事を一度抽象化して、必要なものといらないものを分けると、残すべき顧客体験や価値が見えてきます。レンタカーを借りるお客さまで、あの手続きをしたい方はほぼいないですよね。移動手段の確保がお客さまにとって最大の価値なので、それ以外の手続きは徹底して軽くした方が喜ばれます。

めちゃくちゃ大事な思考だと思います。

サービスや仕事には、価値あることと、価値のないことに大別できるはずです。

サービスや仕事=価値あること/価値のないこと、と無理やり数値化したとすれば、価値あることの価値を最大化、価値のないことをゼロにすれば、∞のサービスや仕事に行きつくのだろうなと思います。
小林: 僕も同じ考えで、自動車などの命に関わる商品は100%の品質が必要ですが、ソフトウェアは70%、80%でもリリースして、フィードバックを受けながら改善することが大事です。「ソフトウェアに一生、完成形はない」という前提が大切ですよね。

プロトタイプで出していく。そして、改善を重ねる。

競合相手がいる場合は、あれこれ考えて時間をかけるより、スピーディにそれなりの質で出しつつ、改善していくほうが、ベストな選択なのだろうと思いました。
小林: 今回のアプリで生まれた一番の価値は、顧客接点が格段に増えたことだと思います。今までは店頭手続きや返却時などの「点」で接していたのが、運転中やレンタカーと関係ない日常でもアプリを通してつながれます。例えばレンタカーの返却間際に、アプリを通してガソリンスタンドの位置情報を伝えるといったサービスもできますよね。

デジタルで人間関係が薄れていくのではないか?という懸念の声が聞こえてくるんですが、それはデジタルの使いようだと思うんですよね。

以前調べた、千葉市さんがやられている千葉レポも、市役所と市民との間で新たな層との接点が増えたとか、市民が市をより良くしているという気持ちになったと仰っていて、むしろデジタルが人と人とのつながりや地域への愛着などを生み出すツールにもなっているのだなと思いました。


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